2011年12月30日

『巨人族の逆襲』第11回:その1

ネタバレ注意!
このレポートは「シルヴァー・クロークス戦記 巨人族の逆襲」を遊んだものです。
まだ遊んでない方はこの先はお読みにならないほうがよいと思われます。


























(ミルタ)
 さて。
 とにもかくにも生きて戻ってきた。巨人共の作戦書とやらも隅から隅まで読み通した。
 では、どうするか。

 私たちの人数は限られているが、為すべきことは多い。我々が出陣するときは必ずうち2名ほどをアージェントの護りに残しては行くが、そして丘巨人の陣を切り崩した以上、当座の戦況は落ち着いていようが、とても安心できるものではない。塞の護りをかためることを考えるのも私たちの仕事である。

 守り手の頭数を増やすとなれば、夢見がちな虎娘トリアンの、おそらくは現実的であったろう一族郎党をなんとか呼び戻せば随分と安心だろう。それとも、軍勢を結集させつつある巨人どもを片端から討って、攻撃は最大の防御を地で行くべきか。
 ぶつぶつとつぶやきながら考え込んでいるところに、何かを暗唱するようなオーケストラの声が天啓のごとく響いた。
――そのフロストスパイアと呼ばれる島には、財宝と魔具が積まれていると言います……



(オーケストラ)
月光よ月光。

戦いを終えて一息ついた後、お前に届かない手紙を
書くのが習慣になってしまったよ。

わたしはいま極寒の地のイグルーの中で
この手紙を書きながら激しく後悔している。
わたしが余計なことを言わなければ…。
そもそもどうしてこうなった?

話はアースタイタンを倒した後に遡る。
敵の城塞の作戦室で我らはいくつかの地図と
作戦書を見つけて持ち帰った。
そこには巨人達のこれまでの侵攻計画と戦術目標が
記されていた。

1)アースタイタン、地震の部隊は西域の堅塞を落とし、
トリアンらの里を遅い魔術師は封印の鎖を奪取する。

2)フロストタイタン、氷河の部隊は北の地、フロストサムを
襲う。

3)ファイアタイタン、燎原の部隊は山岳地帯に部隊を集結、
人工の多い西域の町々を襲う。

4)フロストジャイアントの族長が密命を帯びてフロストサムの
沖のフロストスパイア島に向かっている。

我らは真剣に討議した。
まずアースジャイアントどもの首魁は潰した。被害が大きいのは
やはりファイアジャイアントどもだ。北の町は、悪いが大勢には
影響なかろう。ただ別行動をとるフロストジャイアントの族長が
気になる…。

「その島についてなにか知らないかしらオーケストラ」
ミルタの言にわたしは深くは考えず、記憶にあるままを口にした…。
「鬼の哭く海フロストスパイア。そこには元素界との門がある。
かつてフロストジャイアントの族長ハルガードは片目の神グルームシュを
襲撃にいって遂には返り討ちに会うまで、そこを拠点に
あらゆる財宝と魔具を積み上げたという。」

その瞬間、これまでの議論は吹っ飛んだ。
ウルリクが急に身を起こして「分かった。そこだ。」といった。
ミルタが「我らが力を増してのち敵に向かうことこそが
多くの人々のためです」と目をぎらぎらさせながら似合わぬことを
述べた。バラディグーム卿までもが「よい武具を得てよい敵にあたるのは
よいことでござろう」と乗り気であり、ザンギエフに至っては「囚われの
財宝を解放するのはドワーフの義務!」と大炎上して「この島に至るには
フロストサムを通らねばならぬ。北の巨人どもの意図も挫いて一石二鳥じゃあ。
炎の巨人どもは兵力を集結している最中だからそれからでも間に合うわい。」
といつになく理路整然と吠えたてた。

普段は自ら外付け脳みそと呼ぶガーリン師に考えの一切を任しているくせに
財宝が絡むと急に頭が回り弁も立つだなこの肉達磨は、とそのときは思った。

本当に。頭が回るのは財宝のことだけかあ、と、後に北の地で絶叫することなど知る由もない。




(ミルタ)

というわけで、私たちは急遽、北の村フロットサムに向かうことにした。
それまでは、まずトリアンの親兄弟を訪ねてという話をしていたのだが、こうとなってはそれは二の次となった。トリアンの親兄弟を説得して、一度は捨てた塞の護りにつかせようというのだから、まずトリアンを使いとして立てればよい。彼女がきっと一族の心を動かしてくれるだろう。

 「それでもし説得がうまくいかなかったとなれば、だ。それこそこの北への出撃が重要となってくる。巨人共の溜め込んだ財宝がこの手にあれば、それ、気持ちで人はなんとかならなくとも、財宝を積めば協力してくれるということもあろう。つまりはまず北に行ってしかるべきものをしかるべきようにすることこそ肝要」

 おめき声を上げて敵に突貫するのと同程度に、いや、あるいはそれ以上に熱心に、ザンギエフはまくしたてた。この男はこんなにも弁が立つのか、見かけによらぬものだと私はずいぶん感心した。

 で、感心して征くことにした以上は、準備万端、整えねばならぬ。
 聞けば、北の地フロットサムは氷のごとき風の吹きすさぶ海沿いの村だという。寒気に耐え、水に耐え得る装備を固めねばならぬ。そしてそもそも霜巨人どもがその村を通過する前に、その地に到達して待ち構えておらねばならぬ。
 
 「ミルタ殿ミルタ殿。それがし思うに騎士物語の仙女は寒気に耐えるまじないを知っておるものでござった。しかるべき儀式を手に入れることはでき申すまいか」
 パラディグーム卿が言った。とても仙女などと言えた柄ではないが、私はにっこりと笑って言った。

 「でき申すどころの話ではありません。魔法を習うものなら最初に覚える儀式がありますわ。魔法で作り出されたものでさえなければ、燃え盛る炎、凍てつく氷雪の中にあっても春のうららかな野にあるがごとしといったものです。それから馬も用意いたします。どんな荒地も軽々と駆け、水の上さえ堅固な大地を行くが如しという幻の名馬。さあ、フロットサムにいらっしゃるのはどなた」





このレポートのうらがわ。

ええその、見てのとおり、オーケストラさんとミルタの手記を交互に載せています。
現在2人して、同時進行で執筆中なので。
何が起きているかについては、これだけ記述すれば、まあ、加筆することはないでしょう。

なお、オーケストラさんもミルタも互いの手記の内容は知らないことになっていますw
posted by たきのはら at 01:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 巨人族オンセ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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