2009年01月27日

『石の心臓』その5:人喰い蜥蜴

 ――ああ、お騒がせして申し訳ありません、私たちはあるものを探していまして。
 咄嗟にアーニャ――結局竜語を話せるのは彼女だけだったのだ――が話しかけた。

 「怪しいものではありませんわ」
 「……ふむ。だがお前らの中には、見たところ、二度生まれる者はいないようだな。気色の悪い鱗なしどもが」

 蜥蜴人がうなるような竜語で応えてよこした。そういえば卵生の彼らは私たちが母の胎から直接生まれることを、とても薄気味悪いもののように思っているのだったわ。ドラゴンボーンが1人いれば違ったのでしょうけれど――そう思いながらアーニャは必死に言葉を継いだ。

 が。
 言葉が通じなくても気配は伝わるものだ。
 緑色の竜首人を目にしたうえ、向こうがなにやら気色ばんで距離をつめてくるのを見た一行、こんな沼地では戦いたくない、どうやってここを切り抜けようか、いやこのまま不意を打つべきかと話し合っている。そして、最初はまだいぶかしげだった蜥蜴人と竜首人の目に、やがてありありと浮かぶ色は――

 「こちらが“怪しいもの”なのはとっくに見破られています。それにあのものたちは、私たちを宴会のご馳走にする気ですわ」
 「ああ、見ればわかるねえ」
 「やるしかない、ですか」

 それぞれがそっと得物に手を伸ばしかけたとき、竜首人が口を開いた。

 「これはこれは遠方から、よくいらっしゃいました。ちょうど今日は祭りの日なのです。なのでどうぞ村にいらしてください。みんな歓迎いたします」
 「……ですって。」

 小声で通訳し終わると、アーニャは小さく肩をすくめた。

 「ぼんやりしすぎましたわ。不意打ちは出来なさそうですね」

 あまり分のよくない戦いになりそうだった。
 ところどころに堅い足場がなくはないものの、探り探りゆかねばすぐに足を取られる。さっさと片付けねば、援軍などに飛び出してこられたらことである。が、

 「白鴉流軍学を舐めてもらっちゃあ困る」

 ファイアスパーがものすごい笑みを浮かべたかと思うと、喉も裂けよとばかりに雄たけびを上げた。右からかかれ、左の奴を追え、我に続け、奴らの脳天を打ち砕け!
 その声に導かれるようにスズランとビエントが泥だらけになりながら沼地を駆け回る一方、エミアスは癒しの言葉を唱え、陽光を集めた光の槍を竜首人に飛ばした。すると光は敵を撃ちながら、さらに剣士たちの切っ先をも敵の鎧の隙間へと導くのだ。
 アーニャの呪文は今度こそ竜首人を魔法の眠りに押し込み、一方で巨大鰐の足元に氷を張る。

 「あの鰐、ホント邪魔だわ」

 苛立ったようにロウィーナが言った。ちょっと悪夢を見せてあげようと思ったのに、鈍すぎて夢なんか見やしない。火でもつけてやったら燃えるかしら。

 結局、蜥蜴人と竜首人の1体は切り伏せられ、鰐は妖火で黒焦げになって沼の中に半ば沈み動かなくなった。
 残っているのは、戦いの途中で眠り込んだために結局命拾いした竜首人が1体。叩き斬る、とファイアスパーが言うのを、アーニャが止めた。私は彼らの言葉が話せます。このものから情報を引き出しましょう。

このシーンの裏側。

 交渉決裂、戦闘開始。
 てな感じ。

 どうもこちらが「どうしよう、どうしよう」とぐずぐずしているうちに怪しまれ、距離をつめてこられるし、なんとか言いぬけられないかと試みつつ〈看破〉したところ……

 「えーと、足して25です」
 「はい、ダメですね(きっぱり)。奴らの目には『餌!』『肉!』『今夜は!』『ご馳走!』と、読むまでもなく書いてあります^^;;;」
 「……あー。人食種ですか……^^;;; どうする、いきなりなんか叩き込む?」
 「えーと、それごまかしきれます? ……あー、こっちもそっちが殺気立ってるの〈看破〉したんで油断してませんからダメです。イニシアチブ振ってください」

 てーな感じでした。
 こっちは足元が悪くてぐずぐず、向こうは“沼渡り”を持っているので、身軽に移動してきます。が、実のところ皆(近接基礎攻撃がダメダメなぶん)相応に遠隔攻撃が使えるので、足元の悪さはそんなにクリティカルじゃなかった気が……どうなんだろ、気のせいかな?

 (追記:真っ向“気のせい”だったらしい。支援や治癒を行なうクレリックとしては戦場がバラけて自分が動けないとすごくやりにくいことになるので、危ないところだったーとのこと。エミアスがエルフで移動力があり、そしてアーニャの足止め系の呪文が上手いこと戦場の拡大を抑えたので大事には至らなかった模様)

 ウォーロードやクレリックの“味方の攻撃ロールにボーナス”能力はかなりいいかんじで回ってました。結局現時点では、身一つではどんな強力なパワーもダイスで残念な目が出ると雲散霧消しちゃうので、命中判定を良くするパワーを効率的に使い、それが連鎖していくように連携を取るのがよさげ。さすが指揮役と言われるだけのことはあるなあ、という感じ。ウィザードのアイシー・テレインやスリープの足止め効果は、戦場におけるタイミングのコントロールの役割が大きいようにも。
 一方ウォーロックは「あいつ嫌いー、死ねばいいのにー」で割と好き勝手やってました。っていうか、もともとそういうクラスなのかな。そこらへん中を呪えるけど、それで味方に何か貢献できたりはあんまりしないしなぁ。ウィッチファイアーの「敵の命判にマイナス」が珍しく人に繋げられるパワーなのが何か嬉しかったりします。

 にしても今回はどうも出目が微妙でした。[一日毎]パワーがあちこちでスカりまくり><
 まぁ、だからこそ、命判アップを連鎖させるような連携を、とか考えるんだけどさ。
posted by たきのはら at 20:56| Comment(4) | TrackBack(0) | 猛き大陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
交渉決裂の流れでちと補足

情報は欲しいが、この足場での戦闘はできれば避けたい
うまく煙に巻いて離脱するかと、話していたところ相手に
先に距離を詰められ、<看破>を試みる。
↓ 
DMから左目に「今夜は」右目に「ごちそう!」って
見えると言われる。

こりゃ、戦闘だなあ(汗 と思ったのを相手からも<看破>され
戦闘開始…といった次第。お互いのタテマエを貫けなかったわけですね。

あ、あと足場の悪さはクレリック的にはクリティカルですよ(汗
エミアスは中距離型のパワーが多いので、今回のように足場の
悪いところだと戦力が分断され、回復や支援する時に非常に困ります。

今回メインの戦闘区域がそれほど離れなかったので、エルフの移動力で
追いついた感がありますね。あとは、アイシー・テレインでの鰐の
足止めがかなり効いてるかと。

パワーの連携の仕方として、PCが持っているパワーが何で判定するか
ってとこを知っておくのもよいのかも。
例えばランス・オヴ・フェイスは攻撃を当てた敵に対して、自分が
見える範囲で指定した味方一人に次の攻撃ロール+2って能力だけど、
その敵に対して当てやすいパワーを持った人を指名すれば、その分
攻撃があたり易くなるわけだし、その当てたパワーでさらに効果が
付随することも出来るようになるのかなーって思うですよ。
Posted by なおなみ at 2009年01月28日 19:50
>なおなみさん

おおう、そうだった!!
とりあえず後ほど加筆訂正しておきますー。

やっぱり「あれ? どうだったっけ」とか思ったところは
だいたい記憶がずれてるなー。
手元に録音あるんだから無理せず聞きなおそう。

そしてクレリック的にはクリティカル……は確かにそうでした><
肉弾(に見える)組が割りとぽこぽこ飛び歩けていたので錯覚したけど、
実際はアーニャの足止め戦場囲い込み能力のおかげで
戦力削減が最小限に止められてたって感じだった……ね。

あと、今回は自分でも、「この敵は○○の防御値が弱い」は割と気をつけてたけど、
互いに味方のパワーを理解しておくのも確かに重要だね。
戦場で勝ち方向への連鎖を作るために、
「今支援もらえると○○できるから助かるかも」って自己申告するのもありかなー。

とりあえず、次回はあらかじめ、だれそれは○○な敵には強い、ぐらいでも
互いに把握しておいたほうがよさげ……
Posted by たきのはら at 2009年01月28日 21:59
沼地戦闘のMAP、すごく面白そうですねぇ。
たきのはらさんのレポが物語り重視でテキストオンリーなのはわかっているつもりですが……回復がクリティカルな状況だったのかも含めて、マップや立ち位置を見てみたいです、と無理を言ってみたり(^^ゞ
Posted by 沢渡祥子 at 2009年01月30日 19:13
>沢渡さん

あ、あうあうあう、一応白紙にざらざらと初期の立ち位置はメモったんですが、
今となっては戦闘中の動きは記憶の彼方……

えーと、全体に沼地(移動困難な地形)の中に、
ところどころ足場のいい場所があって、
ところどころ葦の茂みがあって、
そこにいるクリーチャーは遮蔽を得る、とか

……とにかく飛び石的に2×3マス弱ぐらいの足場が二つ三つという感じで
そこを離れると途端に足止めとかそんな感じだったのです。

ぬー、人数が多いので、自分が手を動かすまで少し間があるし、
次回からはカメラ持ち込んで、盤面写真ぐらいは撮るようにしようかなぁと。
マップもそうなんですが、DMが繰り出してくるもの凄いフィギュアを
是非紹介したいー、というのもありまして^^;;;
というわけで善処いたしますー♪
Posted by たきのはら at 2009年01月30日 19:36
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