2004年07月26日

忘れないうちに……

 アルテアのキャラシート更新しました。
 一応3レベルになってドルイド2/バーバリアン1、技能は動物使いに+1、あとは職能(薬草師)に+2です。運転手技能の上昇と治療関係。着実に役に立ちそうなところから。

 あとは、前回から買い足した武器とか(アルテア嬢滅法使い化計画……って、なんかろくなもんじゃなさそうだなぁ)、今回何が何でも必要だと思った治療用具とかが増えてます。

 ……あー、馬車に積んだものとかも、重量きちんとわかりやすく分けておかなきゃなぁ。
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2004年07月22日

すみませんー

 アクセス解析を見てると、結構こちらのこと覗きにいらしてくださってる方がいらっしゃってて……なんか申し訳ないです。すみません、まだ非公開のまんまです。
 一応、レポートは(非公開ですけれど)プレイ翌日にはすべて書きあげてあります。今のとこ、ちょこちょこと文章直しつつ、ネタアイテムなぞ書きつつ、って感じです。いつごろ公開できるかはまだちょっとわからないのですけれど、たぶん、もう少し先です。ごめんなさい。

 それにしても、今回、「ああ、やっときゃよかった」って思ったのは、ルールブックへのタグ貼りでした。章立てごとに貼っておくのはもちろん、自分(や、フェラン君)の使うクラスとか技能とか特技とかのページにポストイット等でタグをつけておくと、「プレイ中だまーって必死にページをぱらぱらめくってる」とか、「『それ、どこ、どこ?』とか言いながら人の開いてるルールブックのページを覗き込む」とか、感じ悪いこと(訊くだけならともかく、覗き込むのは感じ悪いですよね……)とかせずに済みますし。
 ってか、これ、前回もそんなこと思ったんじゃなかったっけ……

 まぁ、何度もルールブックを読む/眺めるうちに内容ごとページの位置もだいたい覚えちゃう、ってのがベストなんでしょうけど。

 ……ふむ、「前日からが遠足です」なんて嬉しいコメントもいただいたし、次回の「前日準備」はルールブックへのタグ貼りかしら……
posted by たきのはら at 19:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

テーマとヴァリエーション

 ところで演出というのは不思議なもので、まったく同じコトをやっていても、演出次第でふんわりほのぼのになったりお洒落さんになったりなんかアレになったりと、見た目は千差万別になります。

 例えば……

 ファンタジー盗賊退治風
 
 おだやかな丘陵地帯をごとごとと行く旅商人の娘達の荷馬車。そこへ板金鎧を着込んで剣を下げた盗賊どもがやってきて言いがかりをつける。アルテアは六尺棒で盗賊の脳天を打ち据え、ウィチカは呪文で連中の足元を油びたしにする。馬車の反対側から狼が飛び出してきて盗賊に襲い掛かる。盗賊たちを叩きのめしてしまうと、娘達は彼らに手当てをしてやり、数珠繋ぎにして荷馬車に放り込み、もときた道を戻ってゆく。

 はい、今回のワンシーンです。ファンタジーだからいいが現代モノでやったらえらいことだとか言われてましたが、現代モノにもいろいろあるわけで。


 60年代フランス白黒映画風

 パーティー帰りらしい娘達がふたり、シャンゼリゼをオープンカーで流していると、黒服に黒い仮面、揃いのボルサリーノをかぶったギャングに囲まれる。アルテアは脱いだハイヒールのかかとでギャングの脳天を殴り、ウィチカはパーティーバッグから取り出した小型拳銃をギャング達につきつける。助手席に置いたバッグからトゲトゲの首輪をつけた巨大なチャウチャウが飛び出してきてギャングに飛び掛る。ギャング達がすっかり道路に伸びてしまうと、娘達は犬を車に戻してバタンとドアを閉め、軽快なミュゼットの音楽に乗って走り去る車、石畳に転がるハイヒールひとつ。


 80年代アメリカ映画風

 ぼこぼこのスポーツカーでダウンタウンを飛ばしていく娘達ふたり(金髪のアルテアとブルネットのウィチカ)。突然フロントガラスに飛び込んできた石に慌てて急ブレーキを踏むや否や、釘バットやナイフやチェーンで武装したチンピラどもに囲まれる。
「このくそアマ、誰に断ってこの道を通ってやがる」「あんたのアホ面にじゃぁないね」
いきなり金属バットでチンピラを殴り飛ばすアルテア、ウィチカは拳銃を抜いてチンピラどもの足元に銃弾を撃ち込む。助手席からドーベルマンが飛び出してきてチンピラの喉笛に喰い付く。一人残らずアスファルトに転がってうめいているチンピラを娘達は忌々しそうに睨みつけ、アクセルを踏み込んで走り去る。


 90年代セルビア・モンテネグロ映画風

 田舎道をおんぼろ車で二人の娘が旅していると、ぼろ服を着たマフィアたちが車を止めて金目のものを奪おうとする。と、娘たちはカラシニコフ突撃銃を取りだし、アルテアが銃床でマフィアを殴打、ウィチカは空へ向けて射つ。バッグからガチョウが出てきてマフィアたちを追いまわす。マフィアたちは閉口して降参する。アルテアはマフィアの一人のサングラスを拝借してかけ、アクセルを踏みこむ。ウィチカは車の後ろで足をぶらぶらさせながらウクレレで旧ユーゴスラヴィア国歌を鳴らしかつ歌う。

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2004年07月20日

レベルアップ処理(アルテア)

 というわけで3レベルです。
 経験値を半額にして、もういちど2レベルで遊ぶという話もあったのですが、まぁ今回はそこそこ使いこなせただろうし、これからなかなかレベルアップもしにくくなってくるから……というので、今回は普通にレベルアップすることにしました。

 初手にも書いたとおり、バーバリアンの攻撃力は捨てがたかったものの、人間(&エルフ)二人に動物いっぱいという構成で、治癒がドルイドの1レベル分のみにかかっている、というのはわりと恐ろしすぎ。というわけで、先にドルイドをあげることにしました。

 というわけで特技と技能です。
 特技は当然のように「両手利き」。これでようやく心置きなくクォータースタッフを(文字通り)ぶん回したり、両手に武器をもって投げつけたりできます。気分はすっかり滅法遣い……って、そういう方向性でよかったんだっけ私。

 あと、技能のほうは動物使いを1あげて(馬車の取りまわしは死活問題になることが今回わかりましたしね。次は《職能「運転」》かしら?<いずれ「TAXI」ができるように……とか)、残りの2ポイントで《職能「薬草使い」》を取りました。なんだかんだいっても、仲間の回復は重要すぎ。特にこう、ブレーメンの音楽隊な構成だと、回復速度の速さでずいぶん違ってきそうな感じなので。ああ、応急手当用のキットも買わなくちゃなぁ。今回、せっかくまとまったお金が入ったんだし。
posted by たきのはら at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 渡る世間は竜ばかり〜細腕繁盛記〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

セッション感想(多分にネタ)

 というわけで。

 こんな感じでいちんち遊んでおりました。
 ウィチカ嬢はずいぶん商人らしい、ちんまりしたたかな感じの魔女さん(魔女っ娘!?といいかけたら、DMの曰く、それは14歳以下じゃないとダメだとか。……いいからさ、そういうこと大声で喚くのやめれ。今回は自分ら以外にも人のいるスペースでやってたんだから<Daydreamでテーブルひとつ使わせていただいてました。空調もいい感じだし、椅子に座ってなので膝も痛くならないし……ちょっとお金かかるけど、快適だし立地もいいしで、非常にありがたいスペースだったりします)に育ちつつあります。ってか、いい感じの突っ込みキャラだよなぁ(でも絶妙にボケ入ってる気もするけど)。チューチュー君とのコンビが今後楽しみです。

 アルテアはというとヒーラーとしての穏やかな一面と刃物を手にした瞬間の剣呑さの変わり身が……。特に【激怒】するようになってから、随分品が悪くなった気がします。あんまり品を落さずに【激怒】を演出する方法ってないもんでしょうか(<んな無茶な)。あと、魔法ってエライ代物ですね。ブルズ・ストレングスかけてもらった上で【激怒】したときなんざ、何がどう間違ったかと思いました。

 そういえば、今回やたらと耳についたのは「ファンタジーだからいいけどさ……」というDMの嘆きでした。
 馬車で突っ込んだかと思うとドリフトしてそのまま射撃戦に持ち込んでみたり(……でもねー、便利なんですよ、これ。特に頭数が少ない=盾が殆どいないと、馬車の遮蔽ってとってもありがたいし)、あと、無害な商人の振りしておいて、状況がやばくなった瞬間に荒事に突っ込むってのもアレだったみたいです。

 「あのさー、これ、ファンタジーだからそうのんびりと描写してられるけど、現代モノでやってみ?ねーちゃん二人が乗ったオープンカーをチンピラが囲んでさ、『誰に口利いてると思ってんだ!?』って凄んだ瞬間に『そのアホ面によ!!』って車ン中から金属バット取り出してぶん殴るんだぜ?」
 「そだねー、その後ろでドーベルマンが飛び出して反対側のチンピラをこうがぶがぶと」
 「……15禁だねー……しかもめっちゃアタマの悪い奴」
 「ってかさ、それだとアルテア、絶対、胸Eカップ以上って気ぃしないー?<偏見」
 「そうすると【知】が下がるからダメだ。あれは『金髪で胸のデカいアメリカ女』って種族になるから<偏見」
 ……それは厭だ。これ以上【知】が低下したら話にならん。ってか、今回オーガ以下ってのでむっちゃショックなのに。

 ……まぁ、そんなこんなで、次回は馬車をもっと有効に活用すべく、運転の技能とか取りたい感じです。でも、その前に「武器・装備ガイド」買わなきゃね……目指せ荷馬車からオルガンキャノン<大妄想

 あとは微妙に文句とか。
 ……今回、恐ろしいことに経験値の3割はワンダリングで稼いでました。収入に至っては、半分以上ワンダリング由来です。厳密に言うと街道のど真ん中に腰を据えてマンガ肉をかっ喰らいつつ尻っぺたを掻いていた人語を解するオーガ由来です。いや、ダイスの出目がよかったってのもあるんですが(<こちらについては、当然なんの文句もありません♪)、ワンダリングすっごい重要……とか、言ってていいのかなぁ。低レベルのうちは重要なのかなぁ……

 それからすんげえ個人的なこと。
 えーっと、使い魔用のネヅミさんって、ラットですよね。マウスじゃなくて。ラットの大きさとネコさんの大きさって比べたことあります?ネコがネヅミを取るってのは、あれはマウスの話。家や蔵や船に住み着いてちょろちょろしてるのは、あれはマウスになるのです。ラットってのはもっとでかいし凶暴です。ってか、むしろ猛獣です。えーと、ガンバとかがラットになります。あと、大発生して、時には人間の赤ん坊を食い殺したりするようなの、あれもラットです。

 何がいいたいかと言いますと。
 ……ラットを丸ごとゴハンにしちゃうようなネコさんは、わりと生身で化け猫の部類に入ります。使い魔にちょうどいいようなイメージをはるかに超えてるはずです。

 それが……シッポ一本しか残さずにラットをゴハンにしちゃうなんて。あんまりだ。
 ネヅミ飼いとして到底許せる状況ではありませんよ。わーーーん。
 ……まぁ、モンスターデータ的に言えば、ネコはネヅミを食えるし、イメージ的にもやっぱりネコはネヅミを食っちゃうので正しいんだそうですが……シッポ一本なんて……そんな……(いや、半身の死体が落ちてるのはもっともっと500倍ぐらい厭ですが)

 まぁ、そんな感じで。
 いや、楽しかった♪
posted by たきのはら at 16:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 渡る世間は竜ばかり〜細腕繁盛記〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」その8:エピローグ

ネタばれ注意!このセッションはHJ出版のシナリオ集『A Seven-game Match』に掲載された『使い魔を探せ!』のテストプレイとして行われたものです

 馬鹿息子どもを誰一人死なさずに連れ帰ったこと、また、彼らが略奪していた金品をすっかり持ち帰ったことで、二人は随分感謝された。もちろん魔法学院の教育の株も大変上がったわけである。まぁ、二人の娘たちが持ち帰った宝箱を親たちが開けようとしたときに、どうやら宝箱の中に潜んでいたらしいヘビくんが鍵穴から逃げ出してきて大騒ぎとかいう一幕もあったりしたらしいのだが、元はといえば『馬鹿息子たち』が悪いわけで。

 というわけで差し出された相応の謝礼金を受け取ったうえで、師匠の身体(とアルテアの身体)が回復するまで、二人は塔で休むことにしたのだった。何しろ来るときこれだけ剣呑だった街道、また二人きりで(しかもアルテアが怪我人のままで)戻るのはおおごとである。だが、回復なったハンス先生を乗せておけば、オーガが出ようがクレンシャーが出ようが先生のファイヤーボールの的になるだけに違いない。

 その間、ウィチカはせっせと巻物を書いていたし、アルテアは傷に効く薬草が枯れ残っているのを集めていた(何しろ力術師のお膝元だけあって、怪我やらなにやらに効く薬草は随分植えられているのだった)。
 で、ハンス先生はというと。
 どうやら傷がすっかり治ってしまうまで、「馬鹿息子どもの再教育」に全面的に尽力することになったようだった。

 ……さぁて馬鹿ものども。貴様らが相手にしたのがどういう人間か、よぉく思い知らせてやるからな。いやなに、気にするな。最近は部屋にこもる仕事が多くて、ファイヤーボール分が不足しておってなぁ。ファイヤーボール分の不足はいかん。いらいらするし気が短くなる。失敗も増える。特に、怪我させちゃならん相手を誤ってボロボロにするようなのが増える。そこでファイヤーボール分を存分に補給しようと思ってなぁ……

 それが教育か、というのはさておいて。
 
 ウィチカがカラスを選ばなかったというので、ハンス教授のところのカーはずいぶんがっかりしたようだった。何、同じカラス相手なら存分に先輩風を吹かせて優越感に浸ろうと思っていただけのようだったが。
 しかし、等のウィチカはどこふく風、チューチューと名付けたイタチ君を肩に乗せてご機嫌だった。

 これでようやく一人前。
 とはいえ、一人前になってしまえば広い世間に出て行かなきゃならない。
 帰る家なし、家族なし。天涯孤独の魔女ウィチカ。
 悪童どもの親子の絆に、どことなし羨ましささえ覚え、ふとうつむく横顔にかかるほつれ髪を秋の風が散らして−−
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シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」その7:喰うか喰われるか

ネタばれ注意!このセッションはHJ出版のシナリオ集『A Seven-game Match』に掲載された『使い魔を探せ!』のテストプレイとして行われたものです

 「悪童」どもが縛り上げられて帰ってきた−−しかも誰一人命を失うこともなく、傷にはすべて丁寧に手当てがしてある−−のを見て、親たちは涙を流して娘二人に感謝した。
 それから今度こそ馬鹿息子どもにきっちり躾をしなおしてやりますのでといい、改めて彼らを縛り上げ、水車小屋に放り込んだのだった。
 それを聞いたハンス教授は、なんだ水車小屋では木造だからファイヤーボールをぶつけたら燃えてしまうじゃないか、石造りの小屋に放り込ませろとかなんとか危険なことを言っていたのだが、まぁそれはさておき。

 明けて翌朝、あらためてブルズ・ストレングスとエンデュランスをかけ直してもらい、二人は洞窟に向かった。

 娘二人にこてんこてんにやられた悪童どもはすっかり恐れ入ったようでこちらが聞く事にはなんでも答えたから(答えない奴はフェラン君がちょっと脅しつけたりもしたが)、もう丘の洞窟のようすは大体わかっている。
 なんでも洞窟は奥で二手に分かれているらしい。入って左側はイールの部屋、右には地下の川が流れていて、連中は飲み水をそこで汲んでいたのだが、どうやらそこはなにやら生臭い臭いがしていることもあり、決して気味の良い場所ではなかったとのこと。
 攫った動物達はイールの部屋に閉じ込めていたのだが、と、先ほど捕まえた一団の頭目格ハールは言った(ちなみに「悪童ども」は全部で10人おり、頭目のイール、「副官」のハール、その他大勢としてロールとかニールとかホールとかヘールとか計8人……という構成だったらしい)。出がけにうすのろのニールが篭をひっくり返しちまって、捕まえるってんで大騒ぎしてたんだが……ひょっとしたら随分逃げちまったかもしれないなぁ。

 冗談ではない、急がなくちゃ。
 というわけで、今日はおびき出しなんぞという手はつかわず、まっすぐ洞窟へ。
 勝手知ったる他人の家とばかりに乗り込んだが、知った気になっていただけらしい。イールの部屋へと続く角を折れた途端にいっせいに矢を射掛けられたのが皮切り。
 フェランが飛び掛り、ウィチカのスリープが手下どもを眠らせる。叫び声を揚げて飛び掛ってきたイールに、同じく目を血走らせたアルテアが応戦。フェランとアルテアに挟まれていい具合に殴り飛ばされたイールがばったり倒れると、他の手下どもはあっさり武器を捨てた。イールの兄貴が勝てない娘っ子どもにどうして俺たちが勝てようか。ってか、一人は確実に魔女じゃないか!!

 足元にころがった死にかけのイールに、どうやらアルテアも我に返り、こちらも血みどろで肩で息をしながらも手当てをしてやる(ってか、【激怒】を解いた瞬間に、真面目にアルテアのHPも1になりましたから……)。親の嘆きを思ったのか、それともハンス先生の恨みつらみを思いやったのか、どちらのためかはともかくとして。

 愚連隊ご一行を縛り上げ、さて、とあたりを見回した。
 「さて、あんたたちが攫ってった動物達、あれは私のなんだけれど。……どこにいるの?」
 ウィチカが問うと、手下の一人が慌てたように答えた。
 「タカはそこの鳥かごだ。カラスは、イールの兄貴が『カラスと話すんだ』ってって、部屋に持ってったよ。ネコはそこの物置に閉じ込めてある。……けど、コウモリとフクロウは昨夜のうちに暗闇にまぎれて逃げちまった……」
 「イタチとネズミとヘビとヒキガエルは?」
 「そ、それも逃げちまった、信じてくれ、隠しちゃいねえよ!!」
 ……まぁ、動物だしねぇ。それにしても、フクロウかイタチが欲しかったんだけど。ウィチカは溜息をつく。ともあれ、いるものをまず確保しなくっちゃ。

 まず、タカは言葉どおり部屋の隅っこの篭の中にいた。カラスもすぐ知れた。洞窟に掘りぬかれた扉に「りっぱなイールのへや ようがないやつはいるな」と大書してあり(ハールが代筆してやったらしい)、そこをあけると同じく鳥かごの中にカラスが閉じ込められていた。口を利くのだろうかと試しに声をかけてみると、「カァ」と答えた。……どうやら「口を利く」というのは願望だったらしい。

 では、というのでもうひとつの扉を開けるとネコが一匹しきりに身づくろいをしていた。ふとこっちを向いたその口元から、ぽろりとネヅミのシッポがこぼれた。
 「うわーーーー、喰っちまったよーーー!!」
 ウィチカがおよそ娘らしくない悲鳴を上げて、ネコの口をこじ開けたが……べつに喉の奥からネヅミが顔を出したりはしなかった。
 そして……あとは何もいなかった。

 やれやれ、洞窟の反対側を調べなきゃいけないのか。
 溜息をひとつ。それから数珠繋ぎの「悪童ども」と鳥かご二つ、それからネコは麻袋に詰め込んで馬車に積み込んでおき、地下の川へ続くという枝道に進む。

 と、目の前でちょろりと何かが走った。
 「あ、イタチ!」
 いいざま、アルテアは荷物の中からベーコンを出して放る。餌につられてちょろちょろとやってきたイタチを捕まえ、ウィチカは
 「君に決めた!」
 と言ったのだった。

 鳥たちとネコを逃がしてやり、さて使い魔に名前を付ける段になる。
 「んーーーー、食い意地はってるから、名前はやっぱり『ゴハン』かなぁ?」
 「いやぁ?一番食い意地はってたのはネコちゃんだったと思うよー」
 「そうかなぁ……」
 「いや、イールの兄貴かもしれないですよ」
 しばられた手下の一人が言う。
 「せっかく攫ってきたカラスが口きかないってんで、だいぶお冠でしたからねぇ。焼き鳥にして喰っちまうぞって」
 まさかそれはいくらなんでもないだろう。

 (ところで、あとで解ったのだが、地下の川には実はリザードフォークが住み着いており、娘たち二人が洞窟についた時には、カエル氏は哀れリザードフォーク氏のゴハンと成り果てていたらしい。ネコ嬢と違って文明人のリザードフォーク氏は捕まえたカエル氏の皮を剥いで刺身にし、賞味した後に残った骨で満足そうに歯をせせっていたのだとか)。

 ともあれ、首尾よく欲しかった使い魔を手に入れ、愚連隊一行も一人も欠かさず縛り上げ、イールの部屋から宝箱も持ち出して(これは連中が村から取ったものだから、私たちが手を触れちゃまずいよね?ということで、箱の鍵には手も触れないまま馬車に積み込んだのだった)、意気揚揚と二人は村に凱旋したのだった。
posted by たきのはら at 14:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 渡る世間は竜ばかり〜細腕繁盛記〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」その6:復讐するは我にあり2

ネタばれ注意!このセッションはHJ出版のシナリオ集『A Seven-game Match』に掲載された『使い魔を探せ!』のテストプレイとして行われたものです

 というわけで翌朝。
 村でエールを10ガロンに肉の塊を10ほど仕入れ、その上で金目のものは荷物箱の下に隠し、武器は荷台の陰に隠し、鎧も脱いでエプロンをかけ、すっかり商人娘のこしらえで雷が丘に向かう。

 出発前、未だ傷の癒えないハンス教授は、それでも二人にブルズ・ストレングスとエンデュランスの呪文を施してくれ、そうして「いいか、くれぐれも連中の命を取っちゃならんぞ」と言ったのだった。
 「まぁ、努力はしますけれど。こちらも死ぬわけには行きませんもの。それに親御さんも、あんなのはもう親でもなければ子でもない、命があろうとなかろうと構わないって仰ってましたし」
 「いいかウィチカ、親の気持を考えてやれ。
 ……それになぁ、アルテアよ、おまえならわからんでもないだろう。死にかけた人間を癒すのはたやすいが、死んだ人間を生き返らせるのはえらい手間と費えなのだ」
 はい、と、小さくなる二人。いや、自覚しておくってのはいいことだ。でなければどんな惨劇が巻き起こったことか。まぁ、そのあと教授が「だいたいお前らが奴らを殺してしまったら、俺が手を控えた意味がなくなるからなぁ!?」と、くわぁと目を剥いた一幕がなければもっといい場面だったに違いないのだが。

 「それから」
 と、ハンス教授はウィチカにむかって言葉を継いだ。
 「使い魔候補の動物達は、もう儀式も済ませ、あとはお前が契約の言葉をかけてやるだけだ。一匹に決めれば、あとの動物は普通の動物にもどって逃げ出していく。契約は一度きりだ。今からどれを選ぶか、十分に考えて置けよ。まぁ、お前の欲しいものがきちんと手に入るといいのだが……」

 聞くべきほどのことはすべて聞いて、そうして二人、ごとごとと馬車に揺られて丘を巡る道へ向かう。雷が丘というの丘の辺というよりはまばらに木の生えたちょっとした小山で、なんでも昔このへんにあった樹がすべて落雷で焼けたのでこんな名前がついたのだとか。落雷が多いのかと尋ねたら、「そんなことはないが、人為的な雷はよく降って来るなぁ」と、そらっとぼけた声でハンス教授は答えたものである。……力術学科のお膝元とは随分危ない場所である。

 そうこうするうちに、丘から人影が5人ばかりわらわらと湧き出して駆け下ってきた。
 「その馬車止まれ止まれ」
 といいながら立ち塞がったのは、長剣を引っさげ、少しばかり腕が立ちそうな男が一人とその手下らしきのが4人ばかり。顎を見るとそう目立った特長はないから、イールではないらしい。
 「あら兄さんたち、朝早くからご苦労様。何か御用?」
 ウィチカがにっこりと笑って声をかける。実家が商人ってのは伊達じゃない。
 「用というのはほかでもねえ、俺たちはこの街道の自主警備隊でね、ここを通るには俺たちが守ってやる代わりに通行税を頂戴することになってるんだ」
 「あらあら、そうだったの?でも私たち、今日の分の仕込みは済ませちゃったのでお金ないのよね……」
 「それじゃ物納でもいいぜ。荷物を見せてもらおうか……ほう、酒と肉、うん、それじゃぁそれでいい。おい、野郎ども!」
 わらわらと荷馬車に乗り込んできた男ども、肉と酒をすっかり積み降ろしてしまう。武器や金目のものは上手に隠して、ついでにフェラン(思いっきり不機嫌そう)を上に座り込ませてたりするのでどうやら見落としたらしい。……なに、気付かれたらその場で殴りあいに持ち込めばよかったので(『ああ、ばれちゃったのね、それじゃあ仕方ないわね(ざくぐしゃべき)』……って……どっちが強盗だかもうわかんないよこれじゃ)、どのみち特に問題はなかったのだけれど。

 「あらあら、ちょっと待ってちょうだいな、ただ取りってのはあんまりじゃない?筋金入りの商人にそれは通じないと思ってね。これだけの酒と肉、通行税に払うにはちょっと多すぎるわ。
 ……そうね、そっちもこの辺りに居着いてるっていうなら、そこそこの値打ちモノは持ってるでしょ。物々交換の取引でちょっとそっちに分がいいってのはどうよ?」
 「あいにくとな、こっちはあんたらみたいな小娘の手におえるようなものは扱っちゃいねえんだよ」
 「あらそう?たとえばどんなのよ」
 「例えば……そうだなぁ、口を利くカラス」
 「ふぅん?」
 「それと……く、口を利くかもしれないネズミ!」
 「ネヅミが口を利く、ですって?ふぅん、それで?まったくモノの価値のわかってない男だこと」
 話になんないわね、というふうに鼻で笑うウィチカ。
 「ああそれと」
 今まで黙っていたアルテアが、さも不機嫌そうに言葉を継いだ。
 「だいたいあんたらが道を守ってるっていうなら、ちょっと言っときたいわね。あたしたち、ここに来るまでにオーガやら顔の皮がぺろんと剥けるケダモノやら、随分なものに会ったんだけど」
 「おお、そりゃあ運が悪かったなぁ。なんだったらこの先、うちの若いもんを二人ばかり護衛に連れてくかね?」
 「遠慮しとくわ。ところであんたら、道の守りだってんなら、その手のバケモノをどうやって退治するのか教えておくれじゃない?」
 「知るかよ。会わなきゃいいんだよ」
 「なんとまぁ、結構なお知恵を」
 そこでウィチカとアルテア、そろって鼻で笑ってのける。

 「なんだと、ふざけんじゃねえ、誰に口利いてると思ってるんだこのくそアマ!」
 「そこの阿呆面にだよ!!」
 馬車の中から振り下ろされたクォータースタッフの一撃で、雑魚の額が割れて血が噴出す。その後ろでは同じく馬車から飛び出したフェランに肩口を食いきられてもう一人男が尻餅をつく。あらかじめかけておいたマジックファングは伊達じゃない。
 「こ、この女、商人じゃねえな!」
 「今ごろ気付いてるんじゃないわよ!」
 馬車の片側の地面が急に油びたしになり、見事に転ぶ男ども。

 ……結局、5人の「悪童」はすべて気絶するか瀕死で丘の辺に長々と延びてしまったのだった。

 「さてさて、生かして帰せとのお達しだったしね……アルテア、お願いできる?」
 言いながらウィチカが気絶した二人を縛り上げているそばで、アルテアが瀕死の三人に手早く血止め薬をつけて包帯を巻いて、それからご丁寧に縛り上げる。

 このまま洞窟に行ってもよかったのだが、とりあえずは親御さん達に馬鹿息子どもを届けるのが先であろうと二人はその場を後にしたのだった。
posted by たきのはら at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 渡る世間は竜ばかり〜細腕繁盛記〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」その5:復讐するは我にあり1

ネタばれ注意!このセッションはHJ出版のシナリオ集『A Seven-game Match』に掲載された『使い魔を探せ!』のテストプレイとして行われたものです

 「た、大変だ大変だ……ハ、ハンス師が、雷の主、万軍に値するハンス・フィーバー師がやられた、塔で、血みどろで、虫の息だ!!」
 馬車に飛び込んできたカラスの第一声がこれだった。娘達二人の慌てるまいことか。
 「な、何ですとーーー!!」
 というので慌ててトトに鞭をあて、「土煙の塔」に乗り付ける。……まぁ、塔とは名ばかりの三階建ての……むしろ櫓なのだが、そこは力術学科の合宿所、そういう名前もつくわけで。

 一階は学生宿舎。二階は教官室で、二階のベッドではハンスが文字通り血みどろ、虫の息で伸びていた。どうやら血は止まっているものの、息をしているのがやっとという状態。とりあえずアルテアがキュア・ライトをかけてやると、これがくわぁと目を見開いた。

 「ああああの不逞の輩、とんだ愚連隊奴が、命を助けたが俺の過ちか、いやそんなことはない、だがええいちくしょう、来るなら悪魔の軍隊にでも入って来い、相応しい報いを与えてやる、身体を粉みじんに吹き飛ばしてやる、生きたまま地獄の業火にぶち込んでやる、お前らがこの村のものであったればこそ命だけは助けてやったというのに!!」
 ……アルテア、あんたなんかヘンなことした?とウィチカが目で問い、アルテアは首をかしげる。もとからじゃない?ヘンなのは。

 しばらく喚きつづけて漸く気が収まったのか、ハンス教授が話してくれた事の次第とは、ざっとこんなことだった。

 教授はウィチカのために使い魔用の動物を捕まえ、儀式も施し、あとはウィチカが来て使い魔を選ぶのを待つまでとなってやれ一安心と、その晩、酒をかっ喰らって床に就いたのだという。
 すると、「偉大なる大魔法使い」がせっせと集めている動物、何か値打ちものに違いないと思い込んだ村の「悪童ども」が数人がかりで塔に忍び込み、酒を喰らって熟睡したまま忍び込んだ連中に気付きもしないハンスの寝込みを襲ってぶちのめし、その上で動物達をすっかり攫っていったのだという。

 「ああ、俺はどれだけ奴らを懲らしめてやりたかったか。だが、月明かりに見えた顔は俺の知った顔だった。この村の若者の一人だったのだ。いかに悪たれの愚か者とはいえ、その親の嘆きを思うと、ファイヤーボールもマジックミサイルも、ましてやディスインテグレイトなど使う気にならなんだ。それをいいことにあ奴らは……!!」
 月明かりに見えた若者の名はイール。四角く張り出し、先の割れた顎が目印だという。
 「腕っ節の強い男だったが、村の寺子屋でとうとう最後まで読み書きができなんだと、それで俺も覚えていたんだが」

 それを聞き、ウィチカの後ろでアルテアがいやぁな顔をする。
 それはアレですかセンセイ、もう既に全然一般人じゃないヒトで、あと、なんかのはずみにプチっと切れると触れるものを全部片っ端からぶん投げるとか言う噂のアレ(<何かいろいろ間違ってますが、まぁバーバリアンのクラス持ちが一人いるのは確実ってわけで)。

 ともあれ、村の愚連隊のことは村人に聞け、というわけで、二人連れ立って村のパブに出向く。ドアの音に振り向いた村人の一人が、ウィチカのローブ姿に顔色を変えて駆け寄ってきた。
 「あ、貴方様はもしや、学院のハンス教授の……」
 「ええ、弟子ですわ。なんでも昨夜教授がここの若い人に寝込みを襲われて、わたしの使い魔のためにと準備していた動物を奪われたとか。それで、その若い人たちのところに、私の動物を取り戻しに行かなきゃならないのですけれど」
 そこまで聞くと、村人は顔を歪ませてぼろぼろと涙をこぼした。
 「ああ、お恥ずかしい、申し訳ない、私はその愚連隊の親玉、イールの親でございます。あの根性なしめ、腕っ節ばかり強くて他の役にはたたんもんですから、村の民兵隊に入れたらそれすらも嫌がって、ほかの連中を語らって飛び出しおったのです。
 それで雷が丘の穴倉で山賊同様に身を落し、皆さんにご迷惑をおかけしているかと思えば今度は学園の教授先生にまで……しかも腕っ節の強いのを根こそぎ語らってゆきましたため、親どもでは手の出しようがありません。
 ああ、もうあんな奴、親でもなければ子でもない、腕の一本や二本、いや、ぶち殺してくれたって構いやしません、どうかどうか……」
 嘆く父親をなだめつつ連中の暮らし振りを聞くに、なんでもここから半日ほど離れた丘の中腹の洞窟にたむろして道行く商人に強盗まがいの言いがかりを仕掛け、一方でたまに村に戻ってきては酒を樽で買い叩いていくのだという。

 ……ふむ、と、また考える。
 今から行ったのでは日が暮れてしまう。地の利のないところにそれは愚かというもの。それに、娘二人で愚連隊が群れている穴倉に乗り込むというのもあまり気持のいい話ではない。……商人の振りをしておびき出すか。
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シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」その4:盗賊街道再び2

ネタばれ注意!このセッションはHJ出版のシナリオ集『A Seven-game Match』に掲載された『使い魔を探せ!』のテストプレイとして行われたものです

 傷ついたトトを労わりながら急ぐ3日目の道には何も出ず、そうして4日目。道のはるか先になにやらこんもりと黒いものが。ええと、あれは……と目を細め、アルテアは慌てて手綱をぐいと引いた。
 「ウィチカ、ウィチカ、どうしようアレ!!……な、何ぼーっとしてるのよ、アレ、牛の糞じゃないってば、ほら、今なんか動いてるし!!」
 街道のど真ん中にでんと腰を下ろし、なにやら骨付き肉をむしゃむしゃやっているのはどう見てもオーガ。

 「……ねぇ、ウィチカ、あれ、強い?」
 「……さぁ……あれはどうも……モンスター学は専攻してないのよねぇ、私(<《知識「自然」》は持っていなかったのです)。トト、わかる?」
 まぁ、いざとなったら引き返して警邏隊と一緒にくればいいと思っているから、いまひとつのんきなものだったり。
 「あー、まぁ、不意を打てばなんとかならんこともないですかねぇ。場合によっちゃあ、人語で話し掛けてくるなんてシャレた奴もいますし。まぁ、『身ぐるみ置いていけ』以外のことは言わないそうですがね」

 ふむ、と、暫し黙考。
 「アルテア、馬車の向きを急に変えるって、できる?」
 「んー、最初っからそのつもりでいればできないことないけど?」
 「だからさ、飛び道具はともかく、呪文が届くぎりぎりの距離で馬車を横付けにして……」
 「……馬車を盾にして向こうがこっちに来る前に片付けるってわけね?OK!」
 というわけで、呪文が効かなかったときの用心にクロスボウを巻き上げ(ウィチカ)、ハーフスピアを背負いなおして(アルテア。ちなみに今回のアルテアの出で立ちはというと、クォータースタッフとショートスピアに加え、腰に10本のダートを手挟み、背中にハーフスピアを二本背負い……すっかりハリネヅミ娘と化しております。転んだら大変です。ってか、これで『ほのぼの』とか自称してたのか。我ながら図々しいなオイ)、やおら二頭のロバを駆け出させる(何やら背景が急に西部劇調に変わった気もするけど、何、ファンタジーで馬車を遮蔽に使ってはいけないという法はあるまい)。

 呪文が届くにはあと少し、というところで馬車をぐいと横につける。さすがにその音に気付いてどすどすと駆けてきて喚くオーガ。
 「馬車、置いてく、金、置いてく、四つ足、食う、命、助ける!!」
 えーとつまりこれは「馬車と金は置いていけ、ロバは俺が食う、そうすれば命だけは助けてやる」って言ってるのかな?ってか、人語で脅してくるってことは、こいつ【知】10以上!ってことはアルテアより上!?きーーーーーー!!!!!
 ともあれ、無事呪文の効果範囲内に入ってきてくれたオーガ君に、ウィチカはものも言わずにスリープ一発。みごと寝込んだオーガ君の頭をアルテアのクォータースタッフ(私怨混みのシャレイリつき)がカチ割っておしまい。

 オーガの死体は重くてジャンプさせられないので、よーく揺すぶって金の有無を探ったところ、尻の下から引っ張り出した皮袋の中に330gp。ついでにそのへんを探るとオーガ君には着られなかったらしい人間サイズのハーフプレートメイルが一着。鎧は……ウィチカもアルテアもどちらにも無用のものだけれど、金に替えれば断然有用になってくるわけで。というわけでめでたく回収。先を急ぐ。

 そうして、今日の昼過ぎには「砂埃の村」に着く、という5日目の朝。
 ふと見ると、地平の彼方から男がひとり駆けてくる。それはもう転がるように駆けてくる。すれ違いざまにふと見ると、髭面から大粒の涙と鼻水を振り飛ばし、泣き喚きながら駆け抜けていく。
 「お、おじさん、いったい何事……」
 問い掛ける声も届かばこそ。どうしようか、と顔を見合わせた娘達二人、互いに構えたクロスボウだの飛び出しかけている狼だのに目をやって、苦笑して咳払いなどしてみたり。ってか、突っ込みいれるにしてもあんまりだろうよ。

 それにしても物騒な。いったい何が出るんだろう。用心しようとは思うものの、さっきの髭男の慌てっぷりを思い出すとついくすくすと顔が笑ってしまう。
 そのとき、フェランが急にアルテアの裾を加えて引いた。おりしも風は前方から吹いてくる。何か、嗅ぎつけたか。さすがに武器を構えなおしていると、道の向こうからかけてくるけだもの二頭。巨大な猫かと思ったが、猫にしては犬に似ている、などとのんきなことを考えた瞬間、二頭が耳に刺さる叫び声を揚げ、同時にその顔の皮がぺろりと捲れあがって真っ赤なずる剥けの肉が見えた。
 同時にトトとセセが棹立ちになり、めちゃくちゃに走り出した。フェランは全身の毛を逆立てたかと思うと馬車から飛び出し、あっという間に見えなくなってしまった。ウィチカはというと馬車の隅っこの麻袋に頭を突っ込んで震えているというありさま。文句をいう暇もない。アルテアは暴走する馬車の手綱にしがみつき、なんとか制御しようとするのに精一杯。どうやら馬車はひっくり返りもせず、街道を外れて丘のほうへ走ってゆく。このままやり過ごせるかと思ったら、けだものはどうやら逃げていった髭面男よりも馬車を獲物にすることにしたらしい。そのまま丘のほうへと追いかけてくる。

 暴走する馬車の制御をなんとか取り戻した時には、もうけだものは馬車のうしろにぴったりとつけている。頼みのウィチカはまだ麻袋の中だし、一瞬でも手綱を緩めればまた馬車は暴走するに決まっている。絶体絶命、とアルテアが息を呑んだ瞬間、ウィチカが顔を揚げた。ようやく恐怖から目が覚めたらしい。
 「アルテア、馬車を止めておいて!」
 叫びざま、身を起こし。
 ようやく揺れの止まった馬車の上からスリープ一発。ことりと寝てしまったけだものを始末して先を急ぐ。

 「……あれ、何だったの?」
 「だから、モンスター学は専攻してないってば」
 そこへ、ついさっきまで震え上がっていたのが嘘みたいにトトが得々と解説を。
 「あー……あれはクレンシャーですねぇ。連中、もとっから顔の皮が良く伸びるんですよ。野良クレンシャーは見てのとおり危険なばっかりですが、小猫の頃から大事に飼いならしてやれば、いい番猫になるそうで。なんでも随分可愛いらしいですよ。ああ見えて実は大変な甘ったれなんだそうで、ご主人が始終構ってやらないと、淋しがって神経質にあなってそのせいで体調も崩して、可哀相にご自慢の顔の皮までかちかちのがさがさになっちまうってんですから」
 そのヒトコトに、一瞬、あれが夫婦の猫で、そのへんを探すと親を無くしたかわいそうな小猫ちゃんたちがわんさといたりしないかと色めき立つ二人だが、残念、どっちもオスだったらしい。……飼えば可愛いし、売ればいいお金になったのにー。ちぇー。

 とかなんとか言ううちに、ようやく村の門が見えてくる。
 柱に止まっているのはハンス教授の大鴉。やれやれ、どうやらたどりついたね、なんだって街道でこんなに命がけの目に会うんだろうといいながら馬車を進めていくと……

 
posted by たきのはら at 10:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 渡る世間は竜ばかり〜細腕繁盛記〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」その3:盗賊街道再び1

ネタばれ注意!このセッションはHJ出版のシナリオ集『A Seven-game Match』に掲載された『使い魔を探せ!』のテストプレイとして行われたものです

 とはいうものの、時は秋。
 秋撒きの植物の世話は終わってしまい、収穫しなければならない生り物も取り入れはほぼ完了。あとはただの手間仕事だから学生どもをこき使うさ、との『鬼婆』の言葉に送られて、ウィチカとアルテア(そしてもちろんフェランも)は、トトとセセの引く馬車に揺られて学園を後にする。

 その直前、ウィチカにハンス教授からの伝言を伝えたのはハンス教授の使い魔たるカラスのカー。曰く
 「はっはあ、不肖の弟子ウィチカよ(ここで『カラスにそっくり返られる謂れはないわよ!』とすかさずツッコミが入った)、このわし、偉大なる大魔道師にして雷の主、万軍に値するハンス・フィーバーの使い魔にして威厳世に並びなきカラスのカーが伝える。つつしんでうけたまわれ。
 心深き大魔道師ハンスはなんじの不才なれど実直なるをあわれみ(『だからカラスの分際で余計なお世話だっつの!)』、なんじになんじの使い魔を与え給う。とく、砂埃の村、土煙の塔へ来たるがよい。そのさい、威厳世にならびなきカラスのカーに角砂糖を持ち来るも一向さしつかえがない。カーカー」
 いや、角砂糖ならトトとセセの分を分けてあげてもいいけど、と、てのひらにのせた角砂糖を差し出すと、ちょいと小首を傾げ
 「いやその、ここで食したいなどと卑しげなことをいうわけでない。ただ、わがあるじ様はその威天下に隠れもなき大魔道師なれど少々吝嗇の気がありしかも無類の辛党、角砂糖のたしなみなどおよそ解せぬことが一点の瑕……」
 ああ、つまりおやつが欲しいのね、と、アルテアがハンケチに角砂糖をいくつか包んで後ろに反らした首に結んでやり、「わかったよー、お使いありがとー、えらいねー」とウィチカが羽をなでてやると、その威世に隠れもなき大魔道師が使い魔にして威厳世にならびなきカラスのカーは、それはそれは困った顔をしたとかしないとか。それにしても大仰な物言いだこと、なんかハンス先生の修飾語だけインフレした授業を思い出すなぁとウィチカはすっかり呆れ顔。いや、だから使い魔ってのは主にどんどん似てくるんだってば。

 ともあれ、重要なのは「ハンス教授がお呼びであるからして『砂埃の村、土煙の塔』まで来い」ということ。ちなみにその一帯は力術学科用の演習場で、ほかに「五人勢ぞろいの壁」とか「採石場」とかそういう場所があるとかないとか。

 そうして砂埃の村まではざっと72マイル、歩いて三日。でも、荷物も運べるしトトがいれば心強いということで、ロバの引く馬車でゆっくり向かうことにする。だいたい5日目の昼前には村に着く勘定。村へ向かうのは穏やかな丘陵地帯を抜けていく街道。人通りも多いし、そう危険なこともないだろう。

 1日目は、街道沿いを警備して歩く警邏の一団に会った。言うに、この一帯、思うほど安全でもないらしい。盗賊は出る、けだものは出る、地面がもこもこと盛り上がったらそれはアンク虫なので注意、夜は出歩くな、などなど。女二人旅を案じて大げさに言っているのかもしれないが、なんとも薄気味の悪い。

 2日目、早速盗賊に出会う。
 のんきに荷馬車を走らせていたら、トトが急に何かにおびえたかのように立ち止まった。
 「お、お嬢さん、あのやぶの中に、何か」
 あわてて馬車を止め、それから盗賊対策ということで、例によって例のごとく、財布の中身を5gpだけ残して後は荷物箱に隠す。そうこうしているうちに、藪の中から4本の矢が次々と飛んできて、トトの背にざっくり。
 「ど、どうするの!?」
 「どうするも何も!!」
 多勢に無勢(たぶん。てか、敵の数なんかとうとう数えられなかった)、しかも問答無用で矢を射掛けてくる(しかも相対距離160ft、こっちは飛び道具も魔法もろくろく届きゃしないし)相手となど事を構えられるわけもなく(だいたい頼りのトトにダメージが集中してるのだ!)、馬車を返そうと手綱を操るうちにもトトの背にさらに4本の矢。
 「冗談じゃないわ、逃げるわよ!!」
 ウィチカの声にアルテアは必死に手綱を操る(トトの主人がウィチカだとはいえ、やはり手綱さばきはアルテアのほうが上手いのだ)。ようやく馬車を返しおえて逃げ出す二人の後ろから竜語の叫びがきぃきぃと。
 「やりすぎた、俺たちやりすぎたよ!!」
 「あんなに矢を射掛けちゃ逃げるよ、一本撃って降参しろって言うべきだったよ!」
 ……知るか。

 引き返したところで警邏の一団に会い、ようやくもとの道に戻る。男衆の数に恐れをなしたか、藪の中にはもう何もいなかった。
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2004年07月19日

シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」その2:混ぜるな危険?

ネタばれ注意!このセッションはHJ出版のシナリオ集『A Seven-game Match』に掲載された『使い魔を探せ!』のテストプレイとして行われたものです

 あいかわらずいい気分で大ジョッキを空けていくハンス教授。いい具合に回ってきたところで、やおら立ち上がり、
 「おお、そういえばウィチカは使い魔がまだだったなぁ」
 と言い出す。

 なんでもほかのゼミ生は、ウィチカがサフラン取りの一大冒険をやっている間に使い魔を貰ってしまっているらしい。とはいえ、何もそんな飲み会の席でいいださなくったって。
 という間にハンス教授、いきなり席に放り出してあった荷物をまとめ、
 「うん、それじゃぁ俺はウィチカの使い魔用の動物を捕まえに行ってくる。準備ができたら連絡するから、後から来るんだぞ」
 どうやら最初から、「軽く飲んで景気をつけてから出かける」予定だったらしく。

 「えー、先生、動物ならいろいろ飼ってるじゃないですかー。だいたいなんだってうちのゼミだけ野生動物捕まえて使い魔なんですかー?ほかのゼミの子達、みんな学園の動物もらってましたよー」
 教授がいなくなると、飲み代の大半を出すはずの大財布がなくなってしまう。それを懸念したか誰かの声が不満らしく言う。
 「ああ、そりゃな、『鬼婆』が言ってたのでな、混ぜるな危険、と」
 この学園内は魔法が満ち満ちている。だいたいお前らだって、雨が降ると側溝から煙が出てたり、下水が爆発したり、処理施設から虹が出たりするのは知ってるだろう。ありゃあいろんな魔法が混ざって、雨で流れ出したからだ。こんなとこで育った動物、どんな魔法に感染してるかわかりゃしない、ってな。
 だから俺はわざわざきれいな動物を捕まえにいくんだ。かわいいゼミ生のお前たちのためにな。
 そう言って先生、後はかまわず席を立つ。そうなってしまったらもう追いつけない。下手にしがみついてテレポートに巻き込まれ、石の中なんかに出られたら大ゴトだ。

 まぁ、だいたい力術学科の教授なんてのは乱暴なのが多いのだ。確か先々代の教授なんか、力術の教授にしては珍しく定年間近まで教鞭をとっていたらしいのだが、これが教壇に登ろうとした弾みにくしゃみをし、そうしたら教壇が吹っ飛んだのだとか。それを見て先々代教授のいわく、「ああ、私はここまで魔法を我が物にしたのか」と感嘆したとか何とか。
 ……そりゃただの病的なボケである。魔法使いだって病気には勝てない。
 で、その先生は定年を3年早めて強制的に退職させられたそうだが、そんなのはごく珍しいケース。力術学の教授は、体力が衰えてくると、「不測の事態が起こったときに逃げ遅れ、爆発に巻き込まれる危険がでてくる」のを恐れて職を退くのが一般的なのだが、ともあれ。

 連絡が来たらたぶん(乱暴な状況のもとにいるのであろう乱暴きわまりない)教授の下に出向かねばならないのだろうと予想したウィチカは『鬼婆』の元で働いているアルテアのところへ同行を頼みに出向いた。

 ところで『鬼婆』というのは、学園の錬金術師長であるノームの老女の通り名である。学園の『教授会』は、『謎の学園長』以下、それぞれの専門学科の学科長たる8人の教授、魔法の品々を作る際の「土台」となる物品を作る工芸師の長、それに錬金術師の長で成り立っている。で、錬金術師の長はそのまま薬草園の長でもあるのだが、これがいつから生きているとも知れぬノームの老女で、ポーションをひとなめするやその構成をたちどころに言い当て、薬草の束を一瞥するやその収穫場所と処理の方法を指摘し、挙句、学食のスープのにおいをかいだだけで、大なべに投入された塩が今日はひとさじ多かったことまで指摘できるというような御仁。しかもその風貌たるや、いとけない子供に見せたら3日3晩うなされること確実、というようなシロモノで。でもって、ひと呼んで『鬼婆』。本人もその呼び名が気に入っているようで、ついに彼女が親からもらったであろう本名はだれも覚えちゃいないというありさまに。
 で、アルテアはこの『鬼婆』の使い走り(ちなみに通り名は『野蛮人』らしい。気の利いた二つ名をつける能力は【知】によらず【判】によるのだと主張してみたりみなかったり)として働いているのだ。分析は専門外でも栽培はアルテアの得手、というわけで、『鬼婆』にもアルテアはずいぶん重宝されている模様……
posted by たきのはら at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 渡る世間は竜ばかり〜細腕繁盛記〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」その1:プロローグ

ネタばれ注意!このセッションはHJ出版のシナリオ集『A Seven-game Match』に掲載された『使い魔を探せ!』のテストプレイとして行われたものです

 マルドゥーング魔法学園には7つの不思議があるという。いや、占術学科の碩学は、不思議は7つでなく9つであるというし、一方で死霊術学科で囁かれる噂では、図書館の奥、今は手に取るものとてない黒皮表紙の書物には13の忌まわしい秘密が学園の不思議として記されているということなのだが。

 例えば学長の像。
 「学長」はこの学園の創立者で、今は既に実務を退き名誉職としてこの学園を見守っているという。その身は既に人でないと称されるが、この「人でない」とはいかなることかというのにも諸説ある。力術学科の教授は「そりゃそうだ、あれだけの爆発を派手にやらかせるようになっちゃあ、あれがヒトだなんて言えんだろう」と笑うが、防御術の先生は呆れたように「ずいぶん昔にお亡くなりになったのですもの、もうこの世においでのわけがありません、それを申し上げているのになんですか、品のない」と形の良い眉を顰め、一方で死霊術学科の学生に言わせれば学長がとっくの昔にリッチになってヒトじゃなくなっているのは誰だって知っていることだという。

 ……ま、ともあれ、その学長の像がときどき台座からいなくなっていることがあるのだそうな。
 それは例えば学費を滞納している学生がいるときだという。深夜、学生の寝室の扉を誰かがコツコツとノックし、地獄の底から響いてくるような声で「学費を払え」と迫るのだそうだ。翌日、その学生のいた部屋はきれいさっぱり空になっており、そうしていつのまにか台座に戻っている学長の像の足元に、件の未納学生の私物が落ちているとか。……学生はどこからかへとへとになって帰ってくることもあり、いつのまにか退学していることもあるという。そうして、彼が姿を隠していた期間のことについて語ることは決してないのだとか。
 
 だから、学長の台座が空になっているときは、と、意地の悪い先輩はおびえきった顔の新入生に言葉を継いで見せる。とっとと寝室に戻って、酒でも飲んで寝ちまえ。だが、次の朝普通に寝室で目を覚ませるかどうかは学長のご機嫌次第らしいけどな、と。

 そんなにたいしたことのない不思議としては、居酒屋が多すぎるなんぞということがある。いや、これは不思議でもなんでもない。学園は幻術・召還術・死霊術・心術・占術・変成術・防御術・力術と8つの専門科を擁しており、そうして防御術学科を除く7つまでの専門科が、それぞれに専用の溜り場を持っているからなのだ。いかに魔法使いとはいえ、若者が多く集まっていれば酒も飲む、喧嘩もする。そこで同一系統の魔法を専門としているもの同士の喧嘩であれば、飲んだ勢いで魔法を使っても周りが対抗呪文を適切に使えばどうにか穏便にとめられる。これが、炎の精霊を呼び出したのに対して氷の嵐でも叩き付けられようものなら、どんな恐ろしいことが起きるものやら。
 ちなみに防御術学科の人間はおとなしく品行方正な者が多く、酒など飲まず、喧嘩もせずで、議論をするときはカフェに行って至極穏やかに時を過ごし、あとは自分の好みの料理を出す店に自由に出入りしているのだとか。

 その彼らでさえ、足を踏み入れないといわれる店が二軒。一軒は死霊術学科の連中の溜り場で、墓場の空気が漂っているとか、客たちがぼそぼそと話していてときおり引き攣れたような笑い声を上げるのがいやだとか、葬式の鐘の音が始終どこかで響いているとか、あげく給仕に禁じられているはずの死人還りが混ざっているとの噂があるとか、まぁ想像はつこうというもの。
 いま一軒は、力術学科の溜り場「三度目の待った」亭。かつて二人の魔術師が『魔術の技で雌雄を決するのはあまりにも大人気ない、チェスで勝負をしよう』と決めて盤を囲んだが、一方が三度目の『待った』をした瞬間にファイアー・ボールやマジック・ミサイルの嵐が吹き荒れたといういわくつきの場所に立つ酒場。その店の看板は、叩き割られたチェス盤に飛び散る駒の図、室内のあちこちは焼け焦げ、食器はすべて金属製。喧嘩はまずジョッキでの殴り合いから始まるとかで、錫の食器のひとつとして歪んでいないものはない。

 ……まぁその。あんまり足を踏み入れたくはないやなぁ。

 とにかくそこで、今日も今日とて盛り上がっているのは力術学科一番の酒くらい、ハンス・フィーバー教授とその一党。
 ゼミ生の最後の一人、「危うく学長に消されるところだった」ウィチカ・ロックフィールドが無事学園に戻って来た祝いの飲み会の真っ最中なのだった。
posted by たきのはら at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 渡る世間は竜ばかり〜細腕繁盛記〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シリーズ第二回「ふぁみりあ・ふぁみりあ」前口上

 てなわけで、遊んできました。渡竜キャンペーン第二回。
 
 えーと、何といいましょうかねぇ。女の子二人で、ゆっくり、のんびり、ふんわり、とかいってたはずなのですが、もちろんD&Dでそんなことになるわけもなく。それどころか、いつのまにか、西部劇とか15禁とかえらい話に大化けしていたようないないような。とりあえず今回のキーワードは「荷馬車のドリフト」でしょうかね。荷馬車を大改造してアーマード荷馬車とか子連れ狼の乳母車とかになる日も近いです。子連れ狼バージョンでいくなら、荷馬車の中からいずれオルガンキャノンが出ますねえ、楽しみ楽しみ(<あってたまるか)

 ともあれ、今回の経験点は1650点。二人ともめでたく3レベルになりました。ウィチカ嬢はウィザードの一本上げ、アルテアはどうしようかと思ったのですが、やはり二人しかいないと回復がおっつかなくて行動が制限されるというので、今回はドルイドを上げてドルイド2/バーバリアン1です。

 あ、そうそう、ウィチカ嬢の使い魔も決定しました。イタチ君で名前はチューチューです。まんまやん!とかカスガに突っ込まれたりしてますが、でもまぁ、ほかにあがっていたとんでもない名前とかにならなかっただけ重畳ってもんでしょう。チューチュー君。うん、かわいいかわいい。

 あと、収入は全部で1150gpでしたが、スクロール(スリープ、グリース、メイジ・アーマー各2回ずつ)作成およびポーション(キュア・モデレート・ウーンズx1、キュア・ライト・ウーンズx2。これで二人とも一本ずつキュア・モデレートとキュア・ライトのポーションを持つことになります)購入の費用をパーティー支出として使い、残りの580gpを山分けしました。

 ……と、ここまで書きまして。
 本来なら本編に移るところなのですが、実は少々訳あって、今回のプレイレポートはしばらく公開できません。いや、いずれ必ず公開しますし、そもそもレポートのテキストそのものは前回と同じペース・同じ要領で書いています(このブログには公開・非公開を選択する機能があるので……)。
 ので、公開の折には、どうぞまたコメント等いただければとお願いする次第だったりします。

 すみません、そんな感じで。
 別サイトで予告もされてたし、見に来てくださった方にはほんとに申し訳ないのですけど、あと少しだけ待ってやって下さい。

 どうぞ、よろしく、です。
posted by たきのはら at 21:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 渡る世間は竜ばかり〜細腕繁盛記〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月18日

お買い物・お買い物

 ……とか、脳天気なタイトルをつけていると、まるで親ページの日記blogみたいだけど。そういや、今日は仕事帰りに通過した東急FoodShowで、ついつい紅茶屋レピシエの夏の新作「アールグレイ・ルネッサンス」など購入してしまったのだった。

 グレイ伯爵がいたくお気に召したというアールグレイは、本当はいったいどういうお茶だったのか、というのを調べて、現在のベルガモットで強く香りをつけたのとはまったく別の、龍眼の香りのするお茶をブレンドするに至ったのだとか。その結果発売された「アールグレイ・グランドクラシック」は正山小種をブレンドした、渋めの英国紳士のイメージ、「アールグレイ・ルネッサンス」はスモーキーさを抑えた淑女のイメージ……などと書いてあったら、そりゃまぁキャッスル・ファルケンシュタインをこよなく愛する人間としては買わざるを得ないわけで。

 このへんで喜んでるあたりが、たぶんゲームの系譜をさかのぼっていくとどっかで「おままごと」になっちゃう所以だろうなぁ。

 いや、そんなことはまったくどうでもよくって

 明日のセッションに備えてお買い物の準備などしておりました。

 一応、前のアイテムでお勧めされてた、「右手にハーフスピア、左手にダート、『激怒』状態で投げ続ける」ってのをやるとしたら……ということで<何のために「二刀流」を取ったのかようやく思い出したらしい。
 で、コストだの重量だのダメージだのをメモに書き出してたりして。

 「いちいち前日にやること?」とか思われそうだけど……実はけっこう重要なんじゃないかって気がするんですよ。なにしろ前回、あれだけのシナリオをやるのに7時間、雑談一切ナシでゲームしっぱなし、という状態だったので。
 明日は終了時間が区切られてるしね。ちょっとでも時間の短縮ができるところはこまめに手をうって置かなくちゃ。

 プレイヤーに『先達』がいないと、こういうことになる……んですが、ルールブック参照して、計算して、ということをすべて自分でできるようになるためにはじめたワークショップ的キャンペーンなわけで。

 さてさて、見落としはもうない……よなぁ……

posted by たきのはら at 23:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月17日

思い出し作業

 19日に別口キャンペーンの最終回をやるはずだったのが流れたので、渡竜キャンペーンを急遽走らせることに。

 で、ええと。
 あらためてキャラシートを見直して、Webにアップしたものと見比べて、あれなんで数値が違ってるんだとか頭を捻ったりしているわけ。えーと、私いったい何を考えてこの特技を取ったんだっけ、確かそれなりの深謀遠慮があったような気が微妙にするんだけれど……

 前回のセッションが走ったのはわずか3ヶ月前のことだというのに、よくもまぁきれいさっぱりと忘れ果てているものだ。しかも前回はけっこう詳細なプレイレポートも自分で書いて、セッション記憶に対するアンカーは万全、とか思っていたのに。ってか、実際レポートを書いていると、他人のPCのものすごく些細な行動まではっきりと覚えていたりするのに、自分のキャラ関係の数値があやふやになるってどういうことよ(いや、今は思い出したけど。たぶん)。

 おそらく、今まで私が「お話部分担当」に徹しきっていたせいなのでは、と思ったりする。ルールに則った他のPCの行動も何も、すべて物語の情景に置き換えて記憶していた、というわけ。それはそれで結構な情報量を記憶できるので悪いことじゃあないだろうけど。
 ところで、自分のキャラの能力値設定ってのは、物語に出てこない部分(というか、これから物語に出そうと予定して準備している部分?)もちゃんと「水面下で」「存在はしている」わけで、その「出てこなかった」部分が恐ろしいくらいにすっぽり抜け落ちている。

 うーむ、やっぱり「ゲーム部分」が弱いんだなぁ。

 それはそれとして、件の別口キャンペーンのほうでは、まさに16Lvに達しようとする居合マスターのお嬢さんとかをPCにしてたりするのだけど、この娘さんに関しては、セッションの間が半年開こうが1年開こうがそんなに困った覚えがない、ってのが。
 
 ……よっぽどいろいろ落っことしてきたんだろうなぁ……
 と、微妙に悔しかったり。
posted by たきのはら at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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